とある文書に変換ミスを見つけた。 「ペンディング」が「ペンでイング」になるようなミス。 同僚に「でぃ」の入力方法を聞いてみたら「deli」と答えが返ってきた。 私はローマ字をカスタマイズして「di」で変換していたので、何か「dhi」のような入力ソフト固有の設定で決まった入力方法を期待していたのだが、もっとはるかに原始的だった。 それは無いわ、と思ったので、自分の設定方法の一部を紹介してみる。
1. さ行(広義)
国語的分類でいうところのさ行(以降「さ行(狭義)」と書く)には二つの発音記号[s]と[ʃ]が混ざる。
そこで s+母音 は発音記号でいうところのさ(s)行に割り振る。
さ行(狭義)との差は si で「し」が出ないで「すぃ」になるところである。
ʃ は一文字として打てないので sh に置き換える。
しゃ(sh)行は「しゃ し しゅ しぇ しょ」である。
shi で「し」を表すのはヘボン式と同じなので違和感は無いだろう。
sya のような入力は使わない。
2. ざ行(広義)
さ行(広義)の[s]と[ʃ]を濁音(有声音)にした[z]と[ʒ]がざ行(広義)である。
だから入力はさ行(広義)の s を z に置き換える。
ヘボン式と違って ji で「じ」を表さない。
「じゃ」は zha で入力し、zya も ja も、ましてや jya も、使わない。
一貫性のほうが大事なので。
3. た行(広義)
上に書いたさ行(広義)はこのた行(広義)の準備に過ぎない。
た行(狭義)には三つの発音記号[t]と[ts]と[tʃ]が混ざる。
t の後ろに来る二つの発音記号はさ行(広義)と同じなので表記を揃える。
すると、た(t)行は「た てぃ とぅ て と」つぁ(ts)行は「つぁ つぃ つ つぇ つぉ」ちゃ(tsh)行は「ちゃ ち ちゅ ちぇ ちょ」である。
が、ちゃ行が4打鍵になると使用頻度の割に面倒なので ch による入力も略記として認めておく。
tya のような入力は使わない。
4. だ行(広義)
た行(広義)の[t]と[ts]と[tʃ]を濁音(有声音)にした[d]と[dz]と[dʒ]がだ行(広義)である。
だから入力は t を d に、s を z に置き換える。
ただし、ちゃ行を ch で綴ることにしてあるとここで対応が崩れてしまうので、あくまで略記であるという意識は持っていなければならない。
「でぃ」を di にしていると言うと「ぢ」の入力方法を聞かれるが、それは dzhi である。
使用頻度が低いので4打鍵で特に問題を感じたことはない。